こんにちは。いーるず(@eals634)です。
楽天モバイルで現在行われているバラマキキャンペーン、その中には1円で販売されているrakuten miniの姿も。決済用端末として非常に優秀なこの端末ですが、今回はDAPとして使うことができるかどうかという検証を行ってみたいと思います。
Rakuten Miniの仕様
検証するにさしあたり、改めてこのrakuten miniの仕様をおさらいしておきます。(抜粋)
製品名 | Rakuten Mini |
サイズ | 約106.2 x 約53.4 x 約8.6 (mm) |
重量 | 約79g |
ディスプレイ | 約3.6インチ (TFT液晶)
1,280 × 720 |
SoC | Qualcomm® Snapdragon™ 439 |
OS | Android™ 9 Pie |
SDカード(外部メモリ) | 非対応 |
RAM | 3GB |
ROM | 32GB |
バッテリー容量 | 約1,250mAh |
防塵/防滴 | 対応 (IPX2 / IP5X) |
他の追随を許さないようなこの小ささは大きな魅力の一つですが、SDカード非対応、バッテリー容量は1,250mAhなど、心もとない部分も多いです。特にストレージ容量が32GBであるにも関わらずSDカードには非対応のため、音楽ファイルを入れて聴くという使い方には無理があるでしょう。ストリーミングが主な聴取手段になるかと思われます。
Snapdragon 439というSoC
この端末にはSnapdragon439というSoCが搭載されています。
仕様
※上記Qualcomm公式サイトより抜粋
CPU | クロックスピード | 最大2.0Ghz |
コア数 | 8×ARM Cortex A53 | |
アーキテクチャ | 64ビット | |
プロセス | 12nm | |
Bluetooth | バージョン | 5.0 |
その他 | Bluetooth Low Energy | |
オーディオ | システム | Qualcomm Aqstic™ audio technology
Qualcomm® aptX™ audio |
チップ | WCD9335? |
今回はオーディオ周辺に注目することとします。まず目を引くのが「Aqstic™ audio technology」と「aptX™ audio technology」という用語。aptXはBluetoothのコーデックの一つでありなじみのある名称だと思いますが、Aqsticについてはあまり聞きなじみはないと思います。

上記リンク先でAqsticについては詳しく紹介されていますが、簡単に言えばQualcommが提供する、Hi-Fiな音楽を楽しむための包括的なオーディオ技術のことです。具体的には下記のような機能が盛り込まれています。
- Hi-Fi出力のサポート
- ノイズや信号を追加しない純粋な音源再生
- 高度なノイズリダクション機能
このSoCに搭載されているDACは不明ですが、恐らくはAqstic audio最初期に使用されていたWCD9335が搭載されているのではないかと推測しています。このWCD9335は、DSDフォーマットこそサポートしていないものの、PCMフォーマットにおいて最大192Khz/24bitまでの出力をサポートしています。ハイレゾ対応とこそ謳われていないものの、完全に非対応というわけではなさそうです。また、このWCD9335は2017年~2018年のフラッグシップ機に搭載されていたSnapdragon835に搭載されていたモノでもあり、型落ちながらも廉価品というわけではないと思われます。
聴取した感想
実際にRakuten Miniを利用して楽曲を聴いてみました。
今回はSpotifyを利用したストリーミング再生(320Khz)及びPowerAMP(ハイレゾ音源)の組み合わせでの視聴を行いました。
横にはMate9を置いています。何という小ささ…
使用したイヤホンの記事はこちらからどうぞ。
JPRiDE 412(無線):

JPRiDE 1984(有線):

Spotifyでの視聴
有線イヤホンでの視聴
視聴音源(抜粋)
- 乙女のポリシー-LIVE (石田 燿子)
- TRUTH(T-SQUARE)
- Original Wind(久石譲)
- ポラリス(BLUE ENCOUNT)
- サンバテンペラード(大野雄二)
- 夜に駆ける(YOASOBI)
まずは有線イヤホン(JPRiDE )で聴いてみます。音圧は控えめな印象で、音の加工もあまりされていないような印象を受けます。どちらかというと全体的に柔らかめ(フラット)な印象で、人によってはハッキリとしない感じがするかも。また、ホワイトノイズがあまり乗らず、音数が少ない場面でも気になることなく聴くことができました。音の解像感は低くこそないものの、決して高いとは言い難いです。ただ、ホワイトノイズの乗りが少ない分聴いていてストレスは感じにくいですし、音が柔らかくまとまっているおかげで長時間聴いていても疲れません。
ワイヤレスイヤホン(JPRiDE 412)での視聴
視聴音源:同上
音の解像感は少し落ちてしまったものの、歌モノに関してはそこまで気になることなく気持ちよく聴くことができました。これはイヤホンの音の味付けの部分も大きいとは思いますが、320kbps程度のストリーミングであればaptX対応という強みは十分に生かすことができそうです。また、5~7m離れても途切れることなく再生ができました。一方、ホワイトノイズは有線時よりも強めです。
PowerAMPでの視聴(ハイレゾ音源)
有線イヤホンでの視聴
視聴音源:
- THEME FROM LUPIN 2015(大野雄二) -PCM 24bit 96khz
- 予告(aiko) -PCM 24bit 96khz
- God knows(涼宮ハルヒ) -PCM 24bit 92khz
- VOICES Marimba ver.(Xperia) -PCM 24bit 192khz
あまり音圧が強くない、良く言えば柔らかく、悪くいってしまえば迫力がないような感じ。音のレンジ、解像感はそれなりです(高音域はGood)。
ただ、ストリーミング時と同じくホワイトノイズに関しては今まで使っていたどの端末(Huawei Mate 10 Pro等)と比べても明らかに少なく、音数が減る(静かな)場面においても気になることなく聴くことができました。
ワイヤレスイヤホン(JPRiDE 412)での視聴
視聴音源:同上
そもそもこのイヤホン自体がハイレゾ再生に対応していませんから、比べること自体がおかしいわけではありますが、やはり有線での再生時に比べてガクンと音のレンジが下がってしまっています。これは仕方ない部分ですね。
結論
- 音質はそこそこで決して悪くはないが、あくまでもスマホレベル
- Bluetoothイヤホン(ヘッドフォン)との相性は最高
- ストレージの拡張性に難ありのため、視聴手段がストリーミングに限られる
- DAPとして使うなら電池持ちはさして問題ではない
- 小さいは正義!!!!
音質に関しては感動するほど良いというようなことは当然ながらありませんでしたが、ノイズの少ないまとまった音を出してくれますし、何よりもこの取り回しの良さは他のスマホやDAPを圧倒しています。電池持ちのほうも、40分聴いて5%の減少ということで、単純計算だと800分(13時間20分)再生できる事になります。もちろんBluetooth接続を常時使うような場合であれば実再生時間はこの限りではないでしょうが、必要十分な程度でしょう。
決済用端末としては無論、出先での音楽プレイヤーとしても活躍してくれることは間違いなしだと思います。ガンバレRakuten Mini 😐
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